海賊船

先日当店のコーヒー豆を焙煎して頂いている珈琲豆師匠の元へお邪魔しましたところ、驚きのお話が。

 

「海賊王に襲われた！！」と。

 

 

大分脚色しましたが、今現在でも海賊（と言うべきなのか）がいるとは。映画やアニメの世界の中だけの存在だとばかり思っておりました。

 

そちらの世界もさほど詳しくはありませんが、国際テロ的な緊迫した国際情勢に関しても恥ずかしながらほとんど知識がなく、今回のお話を聞いて初めてその世界を少し身近に感じることとなりました。

 

アラビア半島とアフリカに挟まれた紅海。国際海運の大動脈であるスエズ運河、世界史で勉強した以来口にしたような気がします。

 

世界経済に大きな影響を与えるその周辺海域で緊張が高まっているとニュースにありました。

 

平和な日本ではどうしても世界のあちらの方の話だと思ってしまいますが、大事な大事なお豆さんが被害にあったとなるとただ事ではありません。

ここで騒いでも何ともなりませんが。

 

エチオピア他アフリカ諸国で大切に作り上げられたコーヒー豆運搬の貿易船が海賊王に襲撃され、一部の日本へのコーヒー豆の輸入がストップしてしまったとのこと。

お国同士の複雑な情勢や駆け引き、戦略の中に巻き込まれた哀れなお豆さん達・・・

 

生産者の人達の血と汗の結晶が紅海に沈んで行く情景を思うと切ないですね。

 

いけません、綺麗な情感のお話にしてしまっては。いけませんよ。

 

直ぐに次の出荷、輸出が始まっているので、日本経済を揺るがす大事件にはなっておりませんが、海を越えた遠い生産国からたくさんの人達の手を携えて今ここにあるコーヒー豆の一粒一粒が愛おしく思える私の中では大事件となりました。

 

そんなコーヒー豆の素晴らしさを多くの方にお届け出来るよう、カフェルーム再開の際にはより丁寧なコーヒーのご提供を心掛けて参ります。